2016年9月10日(土)18:00〜
アージーフランスにて、トーク&サイン会をイザベルさんと一緒にすることになりました。
http://www.aj-france.com/evenements/editions-destenouest.html
気楽で楽しい会になると思いますので是非参加してください。
「密室の鎮魂歌フランス語版」→〔Requiem a huis clos〕の紹介トーク&サイン会をパリの書店(Phenix)でしました。本好きで日本に興味のある多くのフランス人に来ていただき、いろいろな視点から、作品についての質問、更に日本とフランスの文化、コミュニケーション方法の違いについてにまで話が発展しました。私自身、二つの文化を行き来した経験から、生じる葛藤について、もう一度立ち止まって考えるいい機会になりました。
思いの外沢山の人に集まっていただき、議論好きのフランス人との有意義な時間となりました。これを機会に、漫画、アニメだけではなく質の高い日本のミステリが多くの人に知られることを願っています。
翌日は、パリジュンク堂でのサイン会でした。こちらは、あまり宣伝していなかったので、お客さんはちらほらでしたが、昔の友人がイギリスから来てくれたり、書店の人と話したり、楽しかったです。
好意的な書評が沢山あがってきていますが、一つだけ残念なのは、フランス人にとって登場人物の名前が難しかったことです。翻訳されることを想定していなかったので、そのことを考えずに名前をつけていました。幸い作品の最初のページに登場人物のリストを提示していますので、それを照合することでうまく読めた、というレビューをいただきました。
久しぶりにパリに来ての感想は、旅行好きのフランス人は頻繁に日本に来ていて、きめ細かい配慮の行き届いた日本に対する印象がとてもいいということでした。私は、フランス人の、相変わらずの自由を愛する精神と、人間らしい交流に心が癒やされました。
「密室の鎮魂歌」のフランス語訳が本日届きました。
題名は「Requiem a Huis-clos」です。装丁もおしゃれで大変気に入っています。京都では、フランス語版を丸善で販売してもらう予定です。
フランス語で読みたい方は、是非そちらで購入してください。
版元は、株式会社デスタンヌエスト出版。社長のイザベル ルグランさんは、偶然にも京都在住です。私の作品を大変気に入ってくださり、熱心なプロモーション活動をしていただいています。今、パリでのサイン会の企画打ち合わせ中です。
まず、フェニックというパリ市内の本屋さんで、5月20日にトーク&サイン会をすることになりました。http://www.librairielephenix.fr/evenements/ruriko-kishida-28394.html
それから5月21日には、パリのジュンク堂でもサイン会をすることになりました。https://www.junku.fr/fr/detail.php?id=35374
各方面での反響が良いので、少しでも多くのフランス人に読んでもらい、広まることを期待しています。
「ねこ新聞」12月号に私の祖母と猫の思い出を綴った「稲ちゃんと猫」を掲載しています。
「ねこ新聞」は、『富国強兵』ではなく、鳩印『富国強猫(ふこくきょうねこ)』というやさしさこそ心を癒し慰めてくれるという編集長原口緑郎さんの弱者に優しい眼差しを基盤にした、ねこ好きにはたまらない奥の深い新聞です。
「月のない夜に」の見本が届きました。装画は、辻恵さんにしていただきました。
発売は12月11日です。
今回の作品では、いままで以上に人物造形に力を注ぎました。読者には、最後に明かされる犯人の心境にたどり着くまでの過程を楽しんでいただけると思います。
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内容紹介
他人の寂しさを嗅ぎわけ、やがて心を支配する女。
人はなぜ、彼女に取り込まれてしまうのか……。
あなたの“すぐそばにある闇"を描く渾身の心理サスペンス!
他人を操り、貪り尽くす女が死体となって発見された――
東京で暮らす月光のもとへ、故郷の京都に残した双子の妹・冬花が殺人罪で
逮捕されたという連絡が入った。被害者は冬花の高校時代の同級生・川井喜代。
妹がなぜあの女を? 二十年前、冬花を弄んだ喜代が許せず二人を引き離した
はずだったのに……。帰省した月光は、冬花に思いを寄せる男・杉田とともに
真相解明に乗り出す。だが、浮かび上がるのは成功者となった喜代の疑惑と悪行、
そして孤独な人々を引きずり込む黒い罠だった――。